今日本では本物志向のビール好きが確実に増えています。それに合わせる様にビアパブも増えているわけですが、夜な夜なそこに集うビールなしでは生きていけない人々は「ビア・ギークス」と呼ばれています。
そういうビア・ギークスが好むのは、いわゆる「ラガー」ビールだけではありません。様々な「エール」ビールを楽しんでいます。
ここで「ラガー」と「エール」の違いを復習すると、ラガーは10度以下の低温で長時間発酵させ、その時ビール酵母は下に沈むので「下面発酵」と呼ばれ、エールはその逆で酵母が浮かび上がるため「上面発酵」と呼ばれます。エールは13度~22度で短時間で発酵を終了します。
今までラガーの天下であった日本市場にこのエールがじわじわと陣地を拡大しつつあります。ラガーは味に極端な差が出にくいのですが、エールは細かく分けていくと膨大な種類に及び更に味、色、香り、苦さ、アルコール度数も様々存在します。
ラガーは19世紀後半に出現し短時間で全世界に拡大したのに比較して、エールは欧州各地で昔から醸造されていた長い歴史が存在します。であるために一言で説明することは不可能なので、次回以降様々なエールを紹介します。