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【2025年採択結果・実例分析】「中小企業新事業進出補助金」とは |クラフトビール開業で使う際のポイントを解説

「自社のこだわりのクラフトビールを造り、多くの人に届けたい」。

そんな情熱を胸にブルワリーを持つことを夢見ている方は多いのではないでしょうか。

しかし、その夢の前に大きく立ちはだかるのが、醸造設備の導入や店舗の改装など、莫大な初期投資という現実の壁です。

「資金さえあれば、もっと早く挑戦できるのに…」

そんな悩みを抱え、一歩を踏み出せずにいる方も少なくないかもしれません。

その大きな悩みを解決する強力な一手となり得るのが、国が中小企業の新たな挑戦を後押しする「中小企業新事業進出補助金」です。

先日、2025年10月1日に、「新事業進出補助金 第1回公募」の採択結果が公表され、その中には、実に10件ものクラフトビール関連事業が含まれていました。

これは、クラフトビール事業が、国も注目する成長可能性を秘めた魅力的な新事業であることの証と言えるでしょう。

本記事では、この採択された10件の実例を徹底的に分析し、どのような事業計画が評価されるのか、その具体的なポイントを明らかにしていきます。

さらに、補助金を活用してクラフトビール開業を成功させるための実践的な注意点まで、専門的な視点から詳しく解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたは補助金採択への道筋を明確に描き、夢のブルワリー設立に向けた確かな一歩を踏み出せるはずです。


◾️目次

  • そもそも「中小企業新事業進出補助金」とは?
    • 制度の目的と概要
    • 対象となる事業者と経費
  • 【実例紹介】採択されたクラフトビール事業は全10件!
    • 採択結果の全体像
    • これが採択された10件の事業計画だ!
  • 10つの実例から導く!採択される事業計画3つのポイント
    • ポイント①:「地域性」と「ストーリー」を掛け合わせる
    • ポイント②:「技術的な独自性」で差別化を図る
    • ポイント③:「自社ブランド確立」への強い意志を示す
  • クラフトビール開業で補助金を活用する際の3つのポイント
    • 注意点①:醸造設備の納期は最優先で確認を!
    • 注意点②:申請時に「醸造免許」は不要
    • 注意点③:事業計画の解像度を高める市場調査と収益計画
  • 専門家と共に進めるクラフトビール開業と補助金申請
    • 補助金申請でお困りならアウグスビールへ
    • アウグスビールができること
  • まとめ


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そもそも「中小企業新事業進出補助金」とは?

まずは、クラフトビール開業の夢を力強く後押ししてくれる「中小企業新事業進出補助金」が、一体どのような制度なのかを正確に理解することから始めましょう。

制度の全体像を把握することで、ご自身の事業計画にどのように活用できるか、より具体的にイメージできるようになります。

制度の目的と概要

中小企業新事業進出補助金は、その名の通り中小企業が新たな市場へ進出し、事業を拡大していくための「挑戦」を国が資金面で支援する制度です。公募要領に記載された目的を見てみたいと思います。

中小企業等が行う、既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であって、新市場・高付加価値事業への進出を後押しすることで、中小企業等が企業規模の拡大・付加価値向上を通じた生産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを目的とします

長引く経済の停滞や、目まぐるしく変化する市場環境の中で、多くの企業が既存事業だけでは持続的な成長が難しいという課題に直面しています。

このような状況を打破するためには、リスクを伴う新分野への挑戦が不可欠です。

しかし、中小企業にとって、新事業への投資は大きな経営判断であり、資金的な負担が大きな足かせとなるケースが少なくありません。

この制度は、そうした中小企業の背中を押し、新商品開発や新サービス展開、業態転換といった前向きなチャレンジを促進することで、日本経済全体の活性化を図ることを意図していると考えられます。

単なる資金援助に留まらず、企業の成長意欲を喚起し、イノベーションを創出するための重要な施策として位置づけられています。

クラフトビール事業への参入は、飲食業や製造業、あるいは全くの異業種から見ても、新たな顧客層の開拓やブランド価値の向上に繋がる、まさに「思い切った新事業への挑戦」に他なりません。

この補助金を活用することで、その挑戦に伴う金銭的なリスクを大幅に軽減し、より質の高い設備投資や効果的なマーケティング活動を実現することが可能になるのです。

対象となる事業者と経費

この補助金の対象となるのは、中小企業基本法に定められる「中小企業者」です。

具体的には、業種ごとに定められた「資本金の額または出資の総額」と「常時使用する従業員の数」のいずれかを満たす法人が該当します。

例えば、製造業であれば資本金3億円以下または従業員300人以下、サービス業であれば資本金5,000万円以下または従業員100人以下といった基準が設けられています。

これからマイクロブルワリーを開業しようとする小規模な事業者の方々も、多くがこの条件に合致するでしょう。

補助金の大きな魅力は、その手厚い補助率と補助上限額です。

補助率は補助対象経費に対し、2分の1以内で、補助上限額は従業員規模に応じて変動し、2,500万円から7,000万円が上限となっています。

では、具体的にどのような経費が補助の対象になるのでしょうか。

クラフトビール開業において最も大きなウェイトを占めるのが、醸造タンクや瓶詰機といった「機械装置・システム構築費」、つまり醸造設備への投資です。

これらの高額な設備導入費用の多くを補助金で賄える可能性があります。

さらに、ブルワリー併設のタップルームやレストランを作る際の「建物費(改修)」も対象となります。

内装工事や厨房設備の設置、看板の製作など、魅力的な店舗作りに必要な費用の負担を軽減できます。

加えて、完成したクラフトビールを世に広めるための「広告宣伝・販売促進費」も重要な対象経費です。

ウェブサイトの制作費用や、新商品のプロモーション、イベント出展費用など、ブランド認知度を高めるための活動にも補助金を活用できるのです。

このように、事業の核となる設備投資から、顧客を惹きつける店舗づくり、そして製品を届けるためのマーケティング活動まで、幅広い経費が支援の対象となっている点が、この補助金の大きな特徴です。

【実例紹介】採択されたクラフトビール事業は全10件!

それでは、今回の第1回公募において、実際にどのようなクラフトビール関連事業が採択されたのか、その具体的な内容を見ていきましょう。

ファクトに基づいた実例を分析することで、審査で評価されるポイントがより鮮明になります。

採択結果の全体像

まず、「中小企業新事業進出補助金 第1回公募」の全体像を数字で確認します。

2025年7月15日の申請締切までに、全国から3,006という多数の応募がありました。

その中から厳正な審査を経て、2025年10月1日に1,118者が補助金交付候補者として採択されました。

採択率は約37.2%となり、決して簡単な審査ではないものの、綿密な事業計画を立てれば十分に採択の可能性があることが伺えます。

採択された事業は、製造業、建設業、サービス業など多岐にわたる業種に及びますが、クラフトビール開業は「宿泊業、飲食サービス業」となります。

この「宿泊業、飲食サービス業」で第1回目で採択されたのは77件で、全体の6.9%に上ります。

そして、クラフトビール事業で採択された事例も複数あり、採択された全1,118者のうち、「クラフトビール」を含む事業は、10件存在しました。

さらに、「ウイスキー」や「ワイン」、「日本酒」、「ジン」といった他の酒類関連の事業も合計で8件採択されており、酒類製造というカテゴリー全体が、新事業として一定の評価を得ていることが分かります。

これは全国の数多ある新事業計画の中から選ばれた、いわば「お墨付き」を得た計画です。

クラフトビール開業は今回の補助金を今後も獲得できそうだということが分かります。

これが採択された10件の事業計画だ!

以下が、実際に採択された10件のクラフトビール関連事業のテーマです。

それぞれの計画がどのようなビジョンを掲げているのか、その事業計画名を確認してみましょう。

1つ目は、「山梨の湧水資源を活用した燻製クラフトビールの製造販売事業」です。

この計画は、山梨が誇る良質な湧水という地域資源と、「燻製」という特徴的な製法を掛け合わせることで、他にはない高い付加価値を持つ製品を生み出そうという強い意志が感じられます。

2つ目は、「鎌倉市における自社ブランドのクラフトビールブルワリー開設」です。

歴史と文化が息づく国際的な観光都市「鎌倉」という強力なブランド力を背景に、独自のクラフトビールブランドを確立し、国内外の観光客や地元住民に新たな魅力を提供する戦略が見て取れます。

3つ目は、「真空技術を活かした、透明度の高いクラフトビールの製造事業」です。

これは、既存事業で培ったであろう「真空技術」という独自の強みを応用し、「透明度の高さ」という客観的な品質指標で他社との明確な差別化を図ろうとする、技術主導型の革新的な計画です。

4つ目は、「野生酵母クラフトビールの開発と製造販売」です。

地域の自然から採取した「野生酵母」を使用することで、その土地のテロワール(風土)をビールに映し込み、唯一無二の物語を持つ製品を創り出すことを目指す、非常に独創性の高い取り組みと言えるでしょう。

5つ目は、「地域おこし!下田市中心街で初のクラフトビール醸造所設立事業」です。

事業の目的として「地域おこし」を明確に掲げ、地域初という新規性を武器に、ブルワリーを新たな交流拠点として中心市街地の活性化に貢献するという、社会的な意義を強く打ち出しています。

6つ目は、「四日市初のクラフトビール醸造による地域活性化事業」です。

工業都市としてのイメージが強い四日市に、文化的な魅力を持つ新たな産業の灯をともし、地域ブランドの向上と新たな人の流れを創出することで、街全体の活性化を目指す意欲的な挑戦です。

7つ目は、「クラフトビール醸造所の開設と、併設のレストラン事業への進出」です。

製造から提供までを一気通貫で行うことで、出来立てのビールと料理のマリアージュという最高の顧客体験を創出する計画です。

既存事業との相乗効果を高め、収益の多角化を図る狙いがあります。

8つ目は、「地域資源を活用した観光価値を創造するクラフトビール醸造計画」です。

単にビールを製造・販売するに留まらず、ブルワリーそのものを地域の新たな観光資源と位置づけ、地域の魅力を高め、交流人口の拡大に貢献するという明確なビジョンが示されています。

9つ目は、「クラフトビール醸造技術を活かした体験型観光拠点整備事業」です。

醸造所の見学やビール造り体験といった「コト消費」のニーズに応えることで、モノを売るだけでなく、特別な体験を提供し、顧客との深い関係性を築く新しい観光モデルの構築を目指しています。

10件目は、「宮古島初の『クラフトビール工場』建設で宮古島『ざる経済』脱却」です。

観光収入が島外へ流出しがちな「ざる経済」という具体的な地域課題に対し、島内で付加価値の高い産品を製造・販売することで、地域内での経済循環を生み出そうとする、極めて戦略的かつ社会貢献性の高い事業計画です。

採択されたこれらの計画は、それぞれ異なる切り口を持ちながらも、成功への強い説得力を持つという点で共通しています。

10件の実例から導く!採択される事業計画3つのポイント

採択された10件の事業計画名を紐解くと、採択された事業計画に共通する、3つの重要なポイントが浮かび上がってきます。

これらのポイントをご自身の事業計画に落とし込むことが、採択への道を切り拓く鍵となります。

ポイント①:「地域性」と「ストーリー」を掛け合わせる

第1のポイントは、事業と地域との間に、いかに深く、そして魅力的な繋がりを築けるかという点です。

ただ美味しいビールを造る、というだけでは不十分です。

大事なのは、なぜ「他の場所ではなく、その土地で」あなたがビールを造る必要があるのか、その必然性です。

採択された実例を見ると、「地域資源を活用した価値創造」や「地域おこし!下田市中心街で初」といったテーマが掲げられていることが分かります。

これらは、その土地で採れる特産品(例えば果物やホップ)を副原料として使用したり、地域の雇用を生み出したり、ブルワリーが新たな観光拠点となることで地域経済全体に貢献したりといった、具体的なビジョンを示しています。

事業が単独で利益を追求するだけでなく、地域社会の一員として、どのようなポジティブな影響を与えられるのか。

その物語性、つまりストーリーが、事業計画に深みと共感を与えます。

ブルワリーが、その街の新しい誇りとして「地元の名所」になる。

そんな未来像を具体的に語ることが、計画の説得力を飛躍的に高めることに繋がります。

ご自身の事業計画を立てる際には、候補地の歴史や文化、特産品をリサーチし、それらとクラフトビール事業をどのように結びつけられるかを熟考してみてください。

ポイント②:「技術的な独自性」で差別化を図る

第2のポイントは、他のブルワリーにはない、あなただけの「強み」を明確に示すことです。

クラフトビール市場は年々盛り上がりを見せ、全国に900を超えるブルワリーが誕生しています。

その中で生き残り、成長していくためには、他との差別化が不可欠です。

補助金の審査においても、その事業が持つ独自性や新規性は、将来性を判断する上で非常に重要な評価項目となります。

例えば、「真空技術を活かした、透明度の高いクラフトビールの製造事業」という採択例は、この点を非常によく表しています。

この事業者は、おそらく既存事業で培ったであろう「真空技術」というコア技術を、クラフトビール製造という新しい分野に応用しようとしています。

これにより、単に「美味しいビール」という主観的な価値だけでなく、「透明度が高い」という客観的で測定可能な付加価値を生み出すことができます。

このように、自社が持つ既存の技術力やノウハウ、あるいは特許などを活用し、品質の高さや製造プロセスの革新性を具体的にアピールすることは、計画の説得力を大きく高める有効な手段です。

また、「温泉熱を活用したサステナブルな醸造所」や「データに基づいたビール開発」といった例も、環境技術やIT技術という独自性を武器に、他社との明確な差別化を図っています。

ご自身が持つスキルや経験、人脈など、あらゆるリソースを棚卸しし、それをクラフトビール事業にどう活かせるかという視点で、独自の強みを見つけ出すことが重要です。

ポイント③:「自社ブランド確立」への強い意志を示す

第3のポイントは、補助金を使って一過性の事業で終わらせるのではなく、持続的に成長する強固な「自社ブランド」を確立するのだという、経営者としての強い意志と具体的なビジョンを示すことです。

補助金は、あくまで事業をスタートさせ、軌道に乗せるための起爆剤です。

国が税金を投じて支援する以上、その事業が将来にわたって成長し、経済に貢献し続けてくれることを期待しています。

採択例の中に「鎌倉市における自社ブランドのクラフトビールブルワリー開設」という、まさにそのものずばりのテーマがあることからも、ブランド構築への意識が重要視されていることが分かります。

事業計画書の中では、どのようなコンセプトのブランドを目指すのか、ターゲットとする顧客層は誰なのか、そしてそのブランドを通じてどのような価値を社会に提供したいのかを、明確に言語化する必要があります。

ブランド名やロゴデザインの方向性、商品のパッケージング、店舗の雰囲気、ウェブサイトやSNSでの情報発信戦略など、ブランドの世界観を構成する要素について、具体的な構想を練り上げておくことが求められます。

単にビールを製造・販売する事業者ではなく、独自の哲学と魅力的な物語を持つ「ブランド」を創り上げるのだという気概を示すことで、審査員はあなたの事業に長期的な成長の可能性を見出し、未来への投資価値を高く評価するでしょう。

クラフトビール開業で補助金を活用する際の3つのポイント

採択される事業計画のポイントを理解した上で、次はいよいよ実践的な側面に目を向けましょう。

補助金を活用してクラフトビール開業を進める際には、特有の注意点が存在します。

これらを事前に把握し、計画に織り込んでおくことが、プロジェクトをスムーズに進める上で不可欠です。

注意点①:醸造設備の納期は最優先で確認を!

補助金事業において、最も注意しなければならないのが「事業実施期間」という時間的な制約です。

補助金は、採択が決定してから定められた期間内(第1回公募では交付決定日から最大12ヶ月)に、発注、納品、検収、そして支払いの全てを完了させた経費のみが対象となります。

もし期間内に支払い、検収が終わらなければ、たとえ発注済みであっても、その経費は補助の対象外となってしまいます。

クラフトビール開業における最大の投資は、醸造タンクや関連機器、瓶詰機といった醸造設備です。

これらの専門的な設備は、海外製が多く、大半は受注生産で数ヶ月の納期がかかります。特に品質やコスト面で魅力的な海外メーカーの製品を選ぶ場合は、輸送期間、通関も含めて半年以上の期間を要することも珍しくありません。

補助金の交付が決定してから業者選定を始めていては、到底、事業期間内の納品・支払いに間に合わなくなってしまうでしょう。

したがって、補助金の申請を検討する段階から、複数の設備メーカーや商社にコンタクトを取り、概算の見積もりと同時に、現実的な納期を必ず確認しておく必要があります。

この計画的なスケジュール管理こそが、補助金活用の成否を分けると言っても過言ではありません。

注意点②:申請時に「醸造免許」は不要

次に多くの方が心配されるのが、「酒類製造免許」の取得タイミングです。

結論から言うと、補助金の申請段階で、醸造免許を取得している必要は全くありません。

免許は、実際にビールの製造を開始するまでに取得できていれば問題ありません。

考えてみれば当然で、醸造設備も場所も確定していない段階で、税務署が免許を交付することはありません。

ただし、「免許は後で取ればいい」と安易に考えていると、事業計画の実現可能性を疑われてしまう可能性があります。

つまり、あなたが本当にこの事業を遂行できるのかを見ています。

そのため、事業計画書の中では、免許取得に向けた具体的なプロセスとスケジュールを明記することが重要です。

例えば、「補助金採択後、速やかにブルワリーの工事に着手し、並行して管轄の税務署と事前相談を開始する。設備の設置完了後、直ちに免許申請を行い、事業開始予定日であるYYYY年MM月までの取得を目指す」といったように、明確なロードマップを示すのです。

事前に税務署の担当窓口に相談に行き、免許取得の要件や流れについてヒアリングしておくことも、計画の具体性を高める上で非常に有効なアクションです。

その事実を計画書に記載すれば、あなたの本気度と準備の周到さをアピールすることができます。

注意点③:事業計画の解像度を高める市場調査と収益計画

3つ目の、そして非常に重要な注意点は、事業計画の根幹をなす市場調査と収益計画の精度です。

「クラフトビールがブームだから」「ビール造りが好きだから」といった動機だけでは、事業として成立する説得力に欠けます。

なぜ今、この場所で、あなたがクラフトビール事業を始めることがビジネスとして成功するのか、客観的なデータと論理に基づいた説明が求められます。

まずは、開業を予定しているエリアの市場調査を徹底的に行いましょう。

周辺の人口構成や所得水準、ライフスタイルを分析し、どのような人々がターゲット顧客になり得るかを明確にします。

近隣に競合となるブルワリーやビアバーは存在するのか、存在するのであれば、その店舗の強みや弱みは何かを分析し、自社のポジショニングを決定します。

その上で、具体的で現実的な収益計画を策定することが不可欠です。

製造するビールの種類、1バッチあたりの製造量、販売価格、年間の製造回数から、売上高を予測します。

同時に、原材料費、人件費、家賃、水道光熱費、減価償却費などのコストを詳細に算出し、損益分岐点がどこにあるのか、どのくらいの期間で初期投資を回収できるのかをシミュレーションします。

この一連の数字の裏付けが、あなたの事業計画に「絵に描いた餅」ではない、確かなリアリティを与えます。

詳細な資金計画、特に自己資金でどれだけを賄い、補助金と融資をどう組み合わせて資金を調達するのかという計画も、事業の実現可能性を示す上で極めて重要です。

この解像度の高い計画こそが、審査において「この事業なら成功する」と確信させる最も強力な武器となるでしょう。

専門家と共に進めるクラフトビール開業と補助金申請

ここまで、補助金採択のポイントや申請時の注意点について詳しく解説してきましたが、実際にこれら全てを一人で完璧に準備するのは、大変な労力と専門知識を要します。

特に、初めて事業を立ち上げる方にとっては、何から手をつけて良いか分からず、途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。

そんな時は、専門家の力を借りるという選択肢をぜひ検討してください。

補助金申請でお困りならアウグスビールへ

クラフトビール業界には、ブルワリーの立ち上げを専門にサポートする企業が存在します。

私たちアウグスビールも、そうした専門家集団の先駆けの1社として活動してきており、全国30社ほどの開業を支援してきました。

補助金の申請は事業計画書の質が採否を大きく左右しますが、私たちは数多くのブルワリー開業を支援してきた経験から、採択された事例をもとにどのような事業計画テーマの選定が審査員に響くのかを熟知しています。

あなたの「ビール造りへの情熱」や「地域への想い」を、審査基準に沿って、製造原価やレシピ開発など具体的な実務のノウハウ・情報を提供することができます。こうして、説得力のある事業計画書へと昇華させるお手伝いをすることができます。

また、補助金は採択されたら終わりではありません。

事業期間中の経費管理や進捗報告、事業終了後の実績報告など、非常に煩雑な事務手続きが待っています。

これらの手続きを適切に行わなければ、最悪の場合、採択が取り消されてしまう可能性すらあります。

私たちは、そうした採択後の煩雑な手続きについても、お客様の採択後の伴走経験から適切なタイミングでサポートし、あなたがビール造りに向けて本来の業務に集中できる環境を整えます。

アウグスビールができること

私たちが提供できるサポートは、単なる情報の提供、アドバイザリーにとどまりません。

まず、あなたの事業計画や開業候補地の状況を詳しくヒアリングした上で、最適な醸造設備の選定から、事業全体の資金計画に不可欠な見積もりの作成まで、迅速に対応します。

これにより、あなたは精度の高い事業計画を早期に策定することが可能になります。

そして、私たちの最大の強みは、これまで数多くの補助金採択事業者を支援してきた実績に裏打ちされた、実践的なサポートノウハウです。

採択事例の分析に基づいた事業計画のブラッシュアップはもちろんのこと、設備の納期管理、免許申請における税務署との折衝サポート、さらには完成したビールの品質管理やマーケティングに至るまで、クラフトビール事業の成功に必要なあらゆる側面から、あなたを力強くバックアップします。

夢の実現への道のりを、私たち専門家と共に歩んでみませんか。

まとめ

今回は、最新の「中小企業新事業進出補助金」の第1回公募結果を基に、クラフトビール開業でこの制度を活用するためのポイントを徹底的に解説しました。

この補助金は、高額な初期投資が必要となるクラフトビール事業の立ち上げにおいて、非常に大きな味方となる可能性を秘めています。

実際に採択された7件の貴重な事例分析から見えてきた、成功する事業計画の鍵は、「地域性との融合」「技術的な独自性」、そして「強固なブランドビジョン」という3つの要素でした。

なぜその土地でなければならないのかという物語を紡ぎ、他にはない自分だけの強みを打ち出し、一過性ではない持続的なブランドを築くのだという強い意志を示すこと。

これが、審査員の心を掴み、採択を勝ち取るための王道です。

もちろん、設備の納期管理や醸造免許の取得スケジュール、精緻な収益計画の策定など、乗り越えるべきハードルは少なくありません。

しかし、それらの課題も、専門家のサポートを得ながら1つひとつ着実にクリアしていくことで、道は必ず拓けます。

この記事が、あなたの夢である「自社のこだわりブルワリー」設立に向けた、具体的で力強い第一歩を踏み出すきっかけとなれば、これに勝る喜びはありません。

情熱と緻密な計画、そして時には専門家の力を借りながら、世界に1つだけの素晴らしいクラフトビールを生み出すという夢を、ぜひ実現してくださいね。


参照元

  • 中小企業庁 新事業展開・先進的取組支援事業費補助金(中小企業新事業進出促進事業)公式サイト: https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/
  • 第1回公募 補助金交付候補者の採択結果について: https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/news/2024/0628.html
  • 第1回公募 補助金交付候補者一覧(PDF): https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/docs/shinjigyou_saitakukekka_01.pdf
  • 第1回公募 公募要領(PDF): https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/docs/kouboyouryou_01.pdf


【この記事を書いた人】

アウグスビール株式会社
取締役COO 村井 庸介

店舗併設型クラフトビール工場の立ち上げ支援を行う。
1985年生まれ。慶應義塾大学を卒業して野村総合研究所に入社。
独立後、老舗クラフトビールのアウグスビールの坂本社長と出会い、クラフトビール造りにほれ込み株主となる。

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