
クラフトビールは“ブーム”から“文化”へ
かつて「地ビール」と呼ばれていたクラフトビールが、いまや日本の飲酒文化の一部として定着しました。
街のあちこちに専門店が並び、スーパーやコンビニにも個性豊かなビールが並ぶ光景は、もう珍しくありません。
とはいえ、「クラフトビールブームは終わったのでは?」という声もちらほら。
実際のところ、今どんな段階にあるのでしょうか。
地ビールからの進化

成長から“安定”へ、数字が示す成熟
日本では2015年頃からクラフトビールが急速に広がり、醸造所の数は約200から900カ所へと倍増しました。
市場規模も2022年時点で400億円近くまで拡大しましたが、近年は成長率が一桁台に落ち着いています。
これは“ブームが終わった”のではなく、“成熟期に入った”というべきでしょう。
クラフトビールはもはや一部のマニアのものではなく、日常的に楽しまれる存在となっています。
一方で、アメリカではすでに市場が飽和しつつあり、かつての草分け的ブルワリーの閉鎖も報じられました。
外食の減少やインフレの影響もあり、米国では「選ばれるクラフト」へと淘汰が進んでいるのが現状です。
日本も数年後、同じ局面を迎える可能性があります。
消費者の嗜好が変えた“クラフトのあり方”
ブームの初期は「珍しさ」や「インスタ映え」で人気を集めました。
しかし今は、消費者が求める価値が変わっています。
たとえば「飲みやすく、バランスの取れた味」や「食事に合うビール」など、個性よりも完成度を重視する傾向が見られます。
また、若者世代ではお酒の多様化が進み、クラフトビールもその選択肢のひとつに。
クラフトジンやクラフトウイスキー、ノンアルやハードセルツァーなど、
こだわり消費の裾野が広がった結果、クラフトビールの立ち位置も変化しました。
大手の参入で広がる裾野
キリンの「スプリングバレー」やアサヒの「クラフトマンシップ」、サッポロの「SORACHI1984」など、大手メーカーの参入も追い風になり、クラフトビールはより“高価な特別品”から“ちょっと贅沢な日常酒”へとポジションを変えました。
また、競争が激化した今こそ、ブルワリーには「何を伝えるか」が求められています。
原料の産地、造り手の理念、地域とのつながりなど、単なる味やスタイル以上に、「物語」を持つビールが選ばれる時代になったのではないでしょうか。
“終わり”ではなく、“次のステージ”へ
クラフトビールブームは、確かに一段落しました。
けれども、それは「衰退」ではなく「進化」の兆し。
地域性を生かした醸造や、環境に配慮した製法、オンラインで楽しむサブスクやペアリング提案など、クラフトビールは新しい形で生活の中に溶け込みつつあります。
ブームが過ぎ、残るのは“本当に愛されるもの”だけ。
クラフトビールは、流行から文化へ──。
成熟の先にあるのは、造り手と飲み手が共に育てていくものなのかもしれませんね
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