菊池寛・文豪とビールのちょっと意外な関係
ビールを買うともれなくプレゼントがもらえたり、応募券が付いてくることもありますよね。
昔からそういった販売方法はあったようですが、文豪の中には、その購入方法を巡って物議をかもしだしたエピソードを残している人物がいるのです。
それが菊池寛。作家・劇作家であり、芥川賞、直木賞、菊池寛賞の創設に携わった一方で、文芸春秋社を設立するなど、実業家としても大きな実績があります。
お酒があまり強くなかったと言われている菊池寛ですが、ビールにまつわるこんなエピソードが残されています。
舞台は、あるカフェで行われた美人コンテスト。
その投票方法は、ビール1本につき1票という、ユニークなものでした。
菊池寛の大胆な投票エピソード
この場で、菊池寛はなんと150票分、つまり150本のビールを注文して、お気に入りの女性に投票したのです。
お酒が苦手な菊池寛が、それでもこの大胆な行動を取ったのは、よく言えば、何事にも全力で取り組むタイプだったということでしょうか。
「どうしてもお気に入りの女性に投票したい!」
という思いを実現するため、多少無茶をしてでも行動する姿勢には、どこか愛らしさを感じます。
このエピソードは、永井荷風が自身の日記『断腸亭日乗』に記録しています。
とはいえ、面白エピソード的な書き方ではなく「田舎者の本性を露した」と皮肉たっぷり。
荷風は菊池寛を「野卑で奸猾」と評しており、二人の間にはライバル心や確執があったことが伺えます。
菊池寛のビールエピソードは、そんな文壇人たちの関係性を垣間見るきっかけにもなりますね。
菊池寛の美人投票エピソードは、文豪や実業家としての偉大さだけでなく、一人の人間としての素顔を教えてくれるものです。
ビールが文豪たちの生活の中に彩りを添え、作品にも影響を与えていたと考えると、文学が少し身近に感じられるようですね。ビールを片手に、文豪作品を読んでみると、これまでとは違った読書体験が待っているかもしれません。
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