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クラフトビールのブームは終わり?まだ続く?真相を解明!

■目次

1. クラフトビールブームの起源
・流行の始まり
・クラフトビール人気の歴史的背景

2. 現在のクラフトビール市場
・地ビールからクラフトビールへ
・クラフトビールの今

3. ブームは終わり?継続?
・ブーム終焉か?
・市場拡大の可能性

4. クラフトビールの今後の可能性
・日本のクラフトビール市場の可能性
・未来のクラフトビール



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【この記事を書いた人】

アウグスビール株式会社
取締役COO 村井 庸介

店舗併設型クラフトビール工場の立ち上げ支援を行う。
1985年生まれ。慶應義塾大学を卒業して野村総合研究所に入社。
独立後、老舗クラフトビールのアウグスビールの坂本社長と出会い、クラフトビール造りにほれ込み株主となる。


1.クラフトビールブームの起源

今やクラフトビールはビール好きの中では当たり前の存在ですが、クラフトビールがどのようにして人々の心を掴んでいったのでしょう。

その歴史的背景とブームを支えた主な要因を解説していきましょう。


流行の始まり

クラフトビールの流行は、1994年以降のいわゆる「地ビールブーム」から始まりました。

もともと日本でのビール生産は、年間2000キロリットル以上の大量生産ができる業者に限られていましたが、1994年酒税法が改正され、年間60キロリットル以上となったことで小規模なビール工場が作られるようになったのです。

大量生産される一般的なビールに対するアンチテーゼとして、小規模な醸造所が地域社会に根ざしたビール作りを開始し、1990年代後半には「地ビールブーム」が巻き起こりました。

クラフトビール人気の歴史的背景

クラフトビールの人気は、消費者のビールに対する好みが多様化し、従来の大手ビールブランドだけではなく、地域性を反映したユニークな味わいや品質を求めることにより加速しました。

特徴的な香りや風味が味わえるクラフトビールはこだわりのある消費者に支持され、熱狂的なファンも多いのです。

また、ビールを単なる嗜好品ではなく、文化やライフスタイルの一部として捉える人も増え、その場で飲める非日常感や、地域との連携など、様々な側面から人気を獲得したと見られます。


2.現在のクラフトビール市場

「地ビールブーム」の後は、クラフトビール人気はどうなったのでしょうか。

現在の市場と併せて説明していきます。


地ビールからクラフトビールへ

「地ビールブーム」は、1994年の規制緩和から始まり、その後、2003年頃までにブームは終息しました。

その後、「地ビール」から「クラフトビール」と名前を変え、2005年頃から第二次ブームと言われるブームが再開しています。

ちなみに、「地ビール」と「クラフトビール」は呼び方が異なるだけでほとんど同じものです。

クラフトビールに名前を変えてからも、2010年中頃には、醸造所を併設したブルーパブやも増えはじめ、さらなる人気を集めるようになります。

クラフトビール醸造所は全国的に増え続け、2023年末には日本のクラフトビール醸造所は800ヶ所を超えています。

クラフトビールの今

クラフトビールブームにより、ビールの多様化が起き、選択肢が増えました。

現在は地方でもその地域特有の名産を使ったビールが味わえるなど、より多様性が増しています。

2021年は、国産クラフトビール市場の販売金額が前年比約200%も成長しました。(出典:朝日新聞

ビールへこだわりのある人だけでなく、一般の人や若者にもクラフトビールが浸透し、クラフトビールを飲むことが当たり前になりつつあります。


3.ブームは終わり?継続?

クラフトビール業界は、今後の予測について議論を呼んでいます。

ブームが終わりを迎えるのか、それともまだ続いていくのかについて、市場の現状と未来の可能性を探ってみましょう。


ブーム終焉か?

第一次ブームと言える「地ビールブーム」の勢いと比べると、現在のクラフトビール市場の拡大は緩やかに見えるかもしれません。

しかし、以前は特別だったクラフトビールが、今やどこでも飲めるようになり、市民権を得たとも言えるでしょう。

ブームの終焉と囁かれるのは、市場の飽和が指摘されているからです。

特に都心では、醸造所同士の競争はより激化していることにより、一部の醸造所の閉鎖をもたらし、それによりブームが終わりに近づいているのではという見方がされることもあります。

市場拡大の可能性

クラフトビールに対する消費者の関心は依然として高く、新しい味わいやその場で飲める体験は引き続き求められています。

ローカルビールへの関心の高まりや、サステナブルな醸造への移行など、新しいトレンドもあり、引き続きクラフトビール市場への期待は高まっているようです。

クラフトビールのブームは、単なる一過性の流行ではなく、消費者のビールに対する価値観の変化が定着していったことを意味しています。

市場の飽和と競争の激化は確かに今後の課題ではありますが、消費者の継続的な関心と新しいトレンドの出現により、クラフトビール業界の持続的な成長が予想されます。

クラフトビール業界の未来は、醸造所がこれらの挑戦にどう応え、消費者の変化するニーズにどう適応していくかにかかっています。

ブームの終焉というよりは、業界の成熟と新たなフェーズへの移行と見ることができるでしょう。


4.クラフトビールの今後の可能性

クラフトビール業界は、今後も継続的な成長と変化の可能性を秘めています。 日本におけるクラフトビール市場はどうなっていくのでしょうか。


日本のクラフトビール市場の可能性

日本のクラフトビール市場は、近年顕著な成長を遂げています。

多様な地域性を持つ日本では、地域ごとの独特なクラフトビールが生まれ、これがビール市場の多様性と魅力を高めています。
その地域独自の食材や伝統的な醸造技術を取り入れたクラフトビールは、国内外で高い評価を受けており、その人気は今後も増すことが予想されます。

また、クラフトビールが一般的になったと言っても、クラフトビールの売り上げシェアは全体の1〜2%であり、今後シェアが伸びるであろうことも予測されます。

クラフトビール先進国のアメリカでのクラフトビール売り上げシェアは25%であり、日本での伸び代はかなりあると見られています。

未来のクラフトビール

クラフトビールに対する関心の高まりとともに、日本全国でクラフトビールのフェスティバルやイベントが増加しています。

これらのイベントは、醸造家と消費者を直接結びつけ、新しいビールの発見や情報交換の場となっています。

近年、若者への人気の高まりもあり、今後クラフトビールを消費する人口が増えることが期待されています。

また、クラフトビール醸造所は、地域コミュニティの活性化にも寄与しており、地方創生にも貢献しています。

政府も地方の活性化に力を入れており、今後も地方のアピールポイントとしても、様々なシーンでクラフトビールが活躍することが予想されるでしょう。

クラフトビールの未来は、消費者の変化するニーズや、地域ごとの特性を取り入れ活性化することにより、さらに明るいものになりそうですね。

日本のクラフトビール市場は、その多様性と人気の高まりによって、今後も成長し続けることが期待されます。


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