No Beer, No Life. その25

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ビール原料の三大要素は麦芽・ホップ・酵母と言われますが、先ず麦芽について書きます。

カメに貯蔵中の大麦粒が一部外にこぼれ、雨がかかり、自然と「発芽」し、その後熱気に晒され乾燥してしまいました。それを手にすると柔らかく、次に恐る恐る口にしたところ、その「甘さ」に驚きました。これが麦芽の甘さの発見であったのです。

この発芽は種子が先ず水分で目覚め休眠を終え、次に胚の生理活性ホルモン(ジベレリン酸)が伝令として体内をめぐり起床させる役を担います。最も重要な仕事は、胚乳の貯蔵高分子である澱粉を加水分解する酵素を誘導することですが、その一連の酵素群の働きで澱粉をはじめ蛋白質やヘミセルロース等々が加水分解され、糖やアミノ酸から新しい生命体としての幼芽や幼根が成長し始めます。

酒造りの観点から見れば、澱粉を加水分解する酵素をいかにして確保するのが鍵であり、一般に乾燥した西洋ではこのような麦の『発芽』によって、湿度の高い東洋では黴の『麹』によって確保します。将に麦芽のビールやウィスキーと麹の清酒が東西酒類の代表格となるのです。

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